こんにちは。カノンです。
さて、今日は韓国のアパートの駐車場の話。
（地下駐車場は지하 주차장,ジハ ジュチャジャン）
といっても、ヴィラと呼ばれる比較的小さなアパート
ではなくて、韓国でよくある高層アパート団地の話です。
世間ではミレニアムだなんだ、なんだかお祭りのように
盛り上がっていた頃、初めて訪れたソウルの街を飛行機の
窓から見下ろし
”なっなんだここは……。まるで鉛筆が何百本も地上から
生えてるみたいだ……。”
と思ったあの時の記憶は未だ鮮やか。
鉛筆の正体は高層アパート群だったのだけれど、
今はその鉛筆で暮らしています。
韓国のアパートの駐車場、行ってみたことが
あるだろうか？って、まるで明洞や仁寺洞の
どっかのカフェに行ったことがあるか？的な
ノリで聞いているけれど、在韓の方を覗いては
現地の友人宅に行く等の用事がなければ
アパート自体に迷い込むこともそうないと思う。
韓国でよくあるアパート団地。
地上から見ると、何棟もの高層鉛筆……じゃなかった
高層アパートが立っているように見えるけれど、
あの何棟もの、大きな団地になると十何棟もの
建物が地下では全部つながっている。
だから地下がとにかく広い。
こんなに広い地下があって、ちょっと地盤は
大丈夫なの！？
と時々不安を感じるくらい広い。
昼はちょっとしたスポーツ競技でもできそう。
ちょっと蒸し暑いくらいの環境で体力つけたい
時のジム代わりにもよさそう。
住民集めてコンサートできそう。
マイク使わなくてもいい感じで声が響くし。
それくらい広い。
夜になるとそこがぎっしり車で埋め尽くされて、
その光景はちょっと圧巻。よくもまあこんなに
車があるもんだ、と思わせられる。
昨年某社の韓国関連のインタビューを受けたとき
ちょっと調べたことがあるのだけれど、
韓国国土交通部資料によると、
自動車の累積登録台数は2320万2555台。
人口2.2人当たり車を1台所有している
もよう。（韓国国土交通部：2018年12月末）
私が住んでいるアパートでも、
一世帯2台はざらで、あるいは3台所有している
家庭もあるので、きっとやっぱりそれくらいの
数字になるんだろうなあ、と思う。
さて、この巨大な駐車場スペースが便利なのは、
地下で全ての棟がつながっているから。
暑い夏も寒い冬も、それぞれの季節の
厳しい外気にストレートで当たる必要がないと
いうこと。地下駐車場のあちこちに
各棟の入り口があるから、地上に出ずとも
別の棟に移動できるというわけだ。
なんだかモグラみたい。
例えば、102棟から107棟の友人宅へ
行くのに、まず102棟の地下1階までエレベーターで
降りる。地下駐車場の中を歩いて107棟の入り口まで
行く。107棟の入り口を入り、エレベーターに乗り、。
107棟3階の友人宅へ上がる。
モグラ式移動法だ。
そうだ、地下を使って他棟へ移動するのを
モグラ式移動と命名しよう。
冬なんか外に出たら超寒い。
夏なんか外に出たら超暑い。
そんなときの地下移動。
これが韓国のアパート団地に隠された
秘伝の移動法ですよ。
と、こうやって、皆さん地下空間をとても
活用されているのだけれど、私はまだどうも
うまくできない。なにがって、迷ってしまうから。
地上ならば、景色で方向を定められるけれど、
地下では見渡す限りの車で、どこまで歩いて
どっちに行ったら107棟があるのか、歩いている
途中で分からなくなる。
つい先日は、うっかり1階で降りるのを忘れて
地下まで行ってしまったために、仕方なくモグラ式
移動法で107棟を目指すも、やはり途中で迷った。
最近は地下駐車場もそれなりにむわっとして暑い。
そのうちなんとなく息苦しくなってきて、
歩いている方向が正しいかも分からなくなってきて、
一瞬発狂しそうな衝動を覚えた。
砂漠で方向を見失ったらこん感じなんだろうか。
もう出たい。出たいよ。
アパートの皆さんがいとも簡単に
しかも便利に使いこなす地下駐車場のモグラ式
移動法。私には向いていません。
名古屋出身のくせに栄や名駅の地下街で
迷子になるタイプなんです。
そんな事実を思い出しつつ、
朦朧とする意識の中で、もうひとつ気づいた。
以前住んでたアパートの地下駐車場には
いつもクラシック音楽が流れてたのに、
今住んでるアパート地下駐車場には
音楽が流れていない！
3年目にして気づいた……。
